証明写真

パスポートの証明写真規格|45×35mmと顔の大きさ・撮り直しになるNG例

パスポート用証明写真の寸法規定を示したイラスト

パスポートの写真は縦45mm×横35mm、ふちなし。そのうえで、頭頂からあごまでが34±2mm(32〜36mm)という顔の寸法まで決まっています。サイズが合っていても、顔の傾き、眼鏡の反射、カラーコンタクト、背景の影、画像の加工のどれかに当たると、窓口で撮り直しを求められます。

外務省の旅券課が出しているお知らせは、パスポート写真の規格が国際民間航空機関(ICAO)の勧告に基づいていると説明しています。渡航先によっては、入国審査で顔認証の機械が写真と本人を照合します。ほかの証明写真より判定が細かいのはそのためです。この記事では、外務省のお知らせと東京都・神奈川県のパスポートセンターの案内をもとに、規格、撮り直しになる具体例、子どもの写真、オンライン申請のデータ、撮り直しを求められたあとの動き方までを整理します。

パスポート写真の基本規格

必須とされている条件を一覧にしました。

項目条件
寸法縦45mm×横35mm、ふちなし
顔の大きさ頭頂からあごまで34±2mm(東京都の案内では32mm〜36mm)
撮影時期申請日前6か月以内
写っている人申請者本人のみ。正面を向いている
帽子無帽(宗教上・医療上の理由で申し出た場合を除く)
背景影を含めて背景がないもの。白色を推奨、従来からの薄い青なども受け付け
目の周り髪の毛、マスク、眼鏡、つけまつげ、まつげエクステなどの一部や影が入っていない
色カラーでも白黒でも可
裏面申請者の氏名を記入。表面に筆跡が浮き出ないように

「ふちなし」は、写真の周りに白い枠が残っていない状態を指します。L判にまとめて印刷した写真を切り分けるときは、白い部分が残らないように切ってください。

写真は申請書に貼らずに持って行きます。東京都と神奈川県の案内はどちらも、貼り付けはセンターの担当者が行うとしています。すでに貼ってしまった場合は、はがさずにそのまま持参します。

顔の大きさと余白のルール

パスポート写真がほかの証明写真と大きく違うのは、写真の中の顔の寸法まで決まっている点です。

外務省のお知らせにある見本図では、写真の上端から頭頂までが4±2mm、頭頂からあごまでが34±2mm、写真の左右の端から顔の中心までが17±2mmです。縦45mmのうち7割強を顔が占める計算で、履歴書の写真よりも顔が大きく写ります。

髪を高く結い上げていたり、ボリュームのある髪型だったりすると、どこを頭頂とみなすかで迷います。お知らせでは、目からあごまでと同じくらいの幅を目から上にとり、そこを頭頂とみなしてサイズを合わせるよう案内しています。髪の頂点に合わせると顔が小さくなりすぎるため注意してください。

乳幼児など丸顔の場合、顔の縦を最小の32mmにしても横幅に収まらないことがあります。そのときは縦が32mmに満たなくても、耳を含めた顔全体を写真に収めるよう東京都・神奈川県とも案内しています。

この寸法を目分量で合わせるのは難しいので、規格の枠が用意された方法で作るのが現実的です。45×35mmはマイナンバーカードでも使われますが、目の周りや加工の扱いはパスポートのほうが厳格です。ほかの用途のサイズは証明写真のサイズ一覧にまとめています。

撮り直しになる主な原因

不適当な写真で申請すると、撮り直しを求められます。外務省のお知らせと東京都・神奈川県の案内に載っている不適当な例を、分類ごとに並べました。

分類不適当とされる例
寸法規格の寸法を満たしていない。とくに顔の寸法
顔の向き・表情左右に傾いている、横を向いている、位置が片寄っている、極端に笑うなど平常と著しく異なる
目の周りカラーコンタクト、フラッシュで瞳が赤い、眼鏡の反射やフレーム、前髪が黒目にかかる
服装・装飾品帽子や幅の広いヘアバンド、大きな装飾品、ウィッグで容姿が変わる、タートルネックやフードで顔の一部が隠れる
背景・影柄やしわのある布、物の写り込み、濃い色、頭髪と背景の境界が不明瞭、顔や背景の影
画像・印刷目を大きくするなどの加工、美白やほくろ・しわの修正、左右反転、ノイズやドット、インクのにじみ、ピンぼけ

以下、それぞれの中身と避け方を見ていきます。

顔の向きと表情で指摘されやすい点

正面を向いて目を開き、口を閉じた自然な表情が基本です。歯を見せる笑顔は、お知らせで「口角が上がる等により実際の容姿と著しく異なるもの」の例に入っています。あごを上げたり引いたりすると顔の縦の長さが変わり、寸法が外れる原因にもなります。

自分では正面を向いているつもりでも、首がわずかに傾いていることはよくあります。撮った写真を拡大し、両目を結ぶ線が水平になっているかを見てください。顔が写真の中央からずれている「位置が片寄っている」も不適当な例に入っています。

眼鏡とカラーコンタクトの扱い

外務省のお知らせは「より確実な本人確認のため、眼鏡を外した顔写真を推奨します」としています。着用する場合は、色付きのレンズ、レンズの反射、影があるものは不適当です。サングラスや処方のない色付きの眼鏡は、医療上必要とされない限り認められません。

カラーコンタクトは、はっきり不可とされています。東京都の案内は理由として、出入国審査などの本人確認で瞳の色や大きさが重要な識別点になることを挙げています。瞳の縁を大きく見せるコンタクトも同じ扱いで、色のないレンズの縁に黒や茶のラインを入れたものも含まれます。普段から着けている人も、撮影のときは外してください。

眼鏡のまま撮るなら、照明がレンズに映り込まない角度を探すことになります。反射を消す具体的な工夫は証明写真とメガネにまとめていますが、迷ったら外して撮るのが確実です。

髪型・服装・アクセサリーで指摘されやすい点

  • 前髪が長く、目(黒目)にかかっている
  • つけまつげやまつげエクステの影が目の周りに落ちている
  • 帽子や幅の広いヘアバンドで頭部が隠れている
  • 大きな装飾品で目、耳、鼻、唇などが隠れている
  • タートルネックやパーカーのフードなど、首を覆う服で顎などの顔の一部が隠れている
  • ウィッグで実際の容姿や雰囲気が変わっている

服装そのものの決まりはありません。制服でも私服でも構いませんが、白い服に白い背景を合わせると肩の輪郭が背景に溶けます。服と背景の明るさに差がつく色を選ぶと安全です。前髪やまとめ髪の整え方は証明写真の髪型で詳しく書いています。

宗教上の理由で頭部を覆う場合は、顔の輪郭が分かる範囲で認められます。東京都の案内では、理由を書いた事情説明書のほか、宗教上の根拠や宗教と申請者の関係を示す文書の提出が必要になる場合があるとされています。

背景・影・撮影環境で指摘されやすい点

背景は白色が推奨されています。薄い青などの背景も受け付けられますが、次のような写真は不適当です。

  • 背景が柄模様だったり、凹凸のあるクロスが写り込んでいる
  • 背景にイスなどの物が写り込んでいる
  • 背景の色が濃い
  • 頭髪や服と背景が同系色で、境界が見分けにくい
  • 顔や背景に影がある。グラデーションのある背景も不可
  • 照明の反射で顔が白く飛んでいる

自宅で撮るときに起きやすいのは、壁に近づきすぎて後ろに影が落ちるケースです。壁から50cmほど離れ、光を正面から受けると影は薄くなります。黒髪なら白い背景で問題ありませんが、明るい髪色の人は白い背景だと境界がぼやけることがあります。背景色の選び方は証明写真の背景色を参考にしてください。

画像加工と印刷の品質

外務省のお知らせは、目を大きくする、美白処理をする、顔のパーツやほくろ・しわを修正するといった加工を不適当としています。本人のイメージが変わり、出入国の際にトラブルになるおそれがあるためです。

見落としやすいのが左右反転です。スマートフォンのインカメラで撮った写真は、アプリによって左右が反転することがあり、反転した写真は受け付けられません。撮る前にカメラアプリの設定を確認してください。

印刷の質も見られます。過度な圧縮によるノイズ、ギザギザのジャギー、印刷時のドットやインクのにじみがある写真は不適当で、写真専用の用紙で鮮明に印刷するよう案内されています。家庭用プリンターで普通紙に印刷したものは、この条件を満たしにくくなります。

赤ちゃん・子どものパスポート写真

赤ちゃんにも同じ規格が適用されます。首がすわっていない乳児なら、白いシーツや布団の上にあお向けに寝かせて真上から撮る方法が認められています。抱いて撮る場合は、白い布をかぶって抱くなどして、抱いている人の服や手が写らないようにします。

補助者の体の一部が写り込んでいる写真や、目を閉じている写真は不適当です。動きによる手ぶれも起きやすいので、何枚か撮って目が開いているものを選んでください。丸顔で横幅に収まらない場合は、先ほどの「耳を含めた顔全体を収める」扱いが使えます。撮り方の工夫は子供の証明写真でも紹介しています。

オンライン申請で写真データを出すとき

マイナポータルからパスポートを申請する場合、写真は紙ではなくデータで出します。マイナポータルのよくある質問に載っている規格は次のとおりです。

項目規格
ファイル形式jpg
サイズ横600×縦730ピクセル
ファイル容量600KB以内

600×730ピクセルは、紙の35×45mmとは縦横の比率が違います。紙用に作った画像をそのまま縮めると比率が合わないため、データ用に切り出し直してください。

新潟市は、オンライン申請の受付後に顔写真の不備で補正を求めるケースが増えていると注意を出しています。不備があると審査が中断し、受け取りがその分遅れます。紙の申請と同じNG例がそのまま当てはまるので、アップロード前に上の表で確かめてください。

写真はどこで用意するか:証明写真機・写真館・スマートフォン

手段向いている場面気をつける点
証明写真機照明と背景が整っていて、その場で仕上がる神奈川県の案内は、自動証明写真機でも顔の寸法に注意するよう求めている。髪型や座る位置で顔の大きさが変わる
写真館寸法や表情を見てもらいながら撮りたいとき。乳幼児予約や営業時間の制約がある
スマートフォンで撮ってコンビニで印刷何枚も撮って選びたいとき。オンライン申請のデータも同じ写真から作れる左右反転、背景の影、普通紙への印刷に注意。神奈川県は自宅で撮ったデジタル写真が規格に合わないケースがあると注意している

どの手段でも、最後は仕上がりを定規で測るのが確実です。頭頂からあごまでが32〜36mmに収まっているか、上の余白が2〜6mmに入っているかを見てください。

撮り直しを求められたとき、発行後に写真を変えたいとき

窓口で不適当と判断されると、写真の撮り直しを求められます。東京都の案内は、6か月以内に撮った写真でも現在の顔と著しく違う場合や、頭髪と背景が同系色で輪郭が見分けにくい場合に撮り直しを求めることがあるとしています。指摘された項目を確認し、同じ原因を残したまま撮り直さないことが大切です。

発行後に写真だけを差し替える手続きは、東京都の案内には載っていません。同じ案内で、有効なパスポートを持つ人が新たに申請(切替申請)できる場合として挙がっているのは、残存有効期間が1年未満になった、査証欄の余白が少なくなった、パスポートを損傷した、氏名や本籍の都道府県名が変わった、といった場合です。切替申請をすると、新しいパスポートは番号が変わり、元の残存有効期間は切り捨てになります。写真の写りが気に入らないという理由だけで作り直すのは現実的ではないため、申請の前に納得できる写真を用意しておくのが一番の近道です。

手元の写真から規格に合わせて用意する手順

写真館や証明写真機を使わずに準備する場合の流れです。

  1. 申請先の都道府県のパスポートセンターの案内で、最新の規格を確認する
  2. 無地の明るい壁から少し離れて立ち、正面から胸から上を撮ってもらう。カメラは目の高さに構え、左右反転の設定を切っておく
  3. 写真をアップロードし、パスポート用のサイズを選ぶ
  4. 頭頂からあごまでと頭上の余白が規格の範囲に収まるよう位置を調整する
  5. 背景と明るさを整え、印刷番号かQRコードを発行する
  6. コンビニのマルチコピー機で印刷し、ふちが残らないように切る。裏面に氏名を書き、申請書には貼らずに持参する

マイ証明写真は、作るところまで無料で、料金はコンビニで印刷するときだけです。L判の写真用紙に4枚で200円。背景を切り抜いて無地の色に置き換えられ、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマートなどのマルチコピー機で印刷できます。24時間営業の店なら、申請の前日に思い出したときでも動けます。仕上がりが規格に合っていないと感じたら、何度でも作り直せます。規格に沿って作るページはパスポート写真を自分で撮って作るです。

ただし、美肌補正の強さには気をつけてください。パスポートでは美白処理やしわの修正も不適当とされているため、補正は控えめにするか使わないほうが安全です。

よくある質問

証明写真機で撮った「パスポートサイズ」なら必ず通りますか

多くの機種はパスポート用の設定を備えていますが、顔の位置や髪型によっては規格から外れることがあります。神奈川県の案内も、自動証明写真機を使う際は顔の寸法に注意するよう書いています。仕上がりを見て、顔の大きさと頭上の余白を確認してください。

子どもや赤ちゃんも同じ規格ですか

寸法の規格は同じです。首がすわっていなければ、白いシーツの上に寝かせて真上から撮った写真でも構いません。丸顔で横幅に収まらない場合は、顔の縦が32mmに満たなくても耳を含めた顔全体を収めます。

白い服で撮っても大丈夫ですか

禁止ではありませんが、背景も白い場合、肩の輪郭が背景と一体化して判別しにくくなります。背景と服の明るさに差をつけるか、背景の色を変えることで避けられます。

6か月以上前に撮った写真は使えませんか

申請日前6か月以内に撮影したものという条件があるため、それより古い写真は適しません。6か月以内でも、髪型や体型が大きく変わっていると撮り直しを求められることがあります。

カラーコンタクトをつけた写真は使えますか

使えません。瞳の色や大きさは出入国の本人確認で重要な識別点になるため、不適当な例に明記されています。瞳の縁を大きく見せるタイプも同じ扱いです。

マイナンバーカード用の写真を流用できますか

サイズはどちらも45×35mmですが、パスポートは眼鏡やカラーコンタクト、加工の扱いがより厳格です。そのまま使えるとは限らないため、マイナンバーカードの証明写真の条件とあわせて確認してください。

オンライン申請の写真は、紙用の写真をスキャンすればよいですか

マイナポータルの規格は横600×縦730ピクセル・600KB以内のjpgで、紙の35×45mmとは縦横比が違います。元の写真データから、この比率に合わせて切り出すほうが確実です。

背景は青でもよいですか

外務省のお知らせは白色を推奨しつつ、従来からの薄い青などの背景も受け付けるとしています。濃い色の背景や、髪と同系色で輪郭が見分けにくい背景は不適当です。

写真の裏には何を書けばよいですか

申請者の氏名を書きます。ボールペンで強く書くと表面に跡が浮き出るため、細いペンで軽く書いてください。写真は申請書に貼らずに持参し、貼り付けは窓口の担当者に任せます。

まとめ

  • パスポート写真は縦45mm×横35mmのふちなし。頭頂からあごまで34±2mm、頭上の余白4±2mmという顔の寸法規定がある
  • 撮り直しの主な原因は、顔の傾き、眼鏡の反射、カラーコンタクト、背景の影や写り込み、加工、左右反転
  • 赤ちゃんは寝かせて真上から撮ってよい。オンライン申請は600×730ピクセル・600KB以内のjpg
  • 発行後に写真だけを差し替える手続きは案内されていないため、申請前に規格と写りを確かめる

スマホやパソコンの写真から、コンビニで証明写真が作れます。背景の色の変更や美肌補正までブラウザ上で完結し、料金は4枚200円です。

マイ証明写真で作ってみる