証明写真

証明写真を自分で作る全手順|スマホの自宅撮影で失敗しない準備と設定

自宅で証明写真を自分で撮影する準備を示すイラスト

証明写真は、スマホと無地の壁があれば自分で作れます。公的な申請で求められる条件は、どの用途でもほぼ共通で「正面・無帽・無背景・撮影から6か月以内」の4つです。この4つを満たしたうえで、光の向きとカメラの高さを整えれば、証明写真機に行かなくても提出できる一枚になります。

この記事では、撮影前に揃えるもの、撮影スペースの作り方、光とスマホの構え方、服装と表情の整え方、失敗したときの直し方、撮った写真を規格サイズにしてコンビニで印刷するまでを、順番に整理します。自分で撮るのが向かない場面も最後に書きました。

自分で撮る前に確認する提出先の条件

先に、提出先が決めている条件を確認します。サイズは用途ごとに違いますが、撮り方の条件はほぼ同じです。主な用途を公的機関の案内から並べました。

用途サイズ(縦×横)撮り方の条件出典
運転免許証3.0cm×2.4cm無帽・正面・上三分身・無背景、申請前6か月以内警視庁
パスポート45mm×35mm(頭頂からあごまで34mm±2mm)本人のみ・正面・無帽・背景と影がない、6か月以内大阪府・宮城県の旅券窓口
マイナンバーカード(郵送)4.5cm×3.5cm正面・無帽・無背景、最近6か月以内。白黒も可マイナンバーカード総合サイト
マイナンバーカード(オンライン)幅・高さ480〜6000ピクセル、20KB〜7MBのJPEG同上。画像編集ソフトで加工した画像は受け付けない場合があるマイナンバーカード総合サイト
履歴書(厚生労働省の様式例)縦36〜40mm×横24〜30mm応募先の指定があればそちらに従う厚生労働省

表のとおり、サイズは印刷の段階で合わせられます。撮影で決まるのは「正面を向いているか」「背景に物や影がないか」「顔が隠れていないか」の3点です。ここを外すと、サイズが正しくても受け付けてもらえません。ほかの用途のサイズは証明写真サイズ一覧で調べられます。

自分で証明写真を撮るために用意するもの

特別な機材は要りません。家にあるもので代用できる項目がほとんどです。

用意するものポイント
無地の壁または白い布背景に柄や物が写り込まない壁を選ぶ。なければ白い布やシーツを張って代用できる
スマホスタンドや積んだ本カメラを固定する台。目線の高さに合わせて厚みを調整する
自然光の入る窓正面かやや斜め前から光が当たる位置を確保する
白い紙や白いボードあごの下や顔の片側にできる影を、光を跳ね返して薄くする(レフ板の代わり)
リモコンやタイマーシャッターに触れずに撮るための機能。スマホのセルフタイマーで代用可
服装提出先に合わせたえり付きのシャツやジャケットを事前に準備する
髪を整える道具と鏡ヘアピン、くし、ワックスなど。前髪や後れ毛を整えるために手元に置く

これらを撮影前に机の上にまとめておくと、途中で取りに行って姿勢が崩れる、といった手間を減らせます。

撮影スペースの作り方|壁との距離とカメラの高さ

背景と人物の距離が近いと、顔にできた影がそのまま壁に落ち、輪郭がぼやけて見えます。壁から50cm以上離れて立つことで、影が壁に落ちにくくなり、証明写真らしいすっきりした背景に仕上がります。

カメラの高さは、立っても座っても目線と同じ高さに合わせるのが基本です。カメラが低い位置にあると見下ろされたような表情になり、高い位置にあると顔が縦に間延びして見えます。スマホスタンドがない場合は、本を積み重ねて高さを調整すると、目線の高さに近づけやすくなります。

背景の選び方

白い壁やドアなど、模様のない面を選びます。公的機関の案内が求めているのは「無背景」「背景に影や柄がない」ことです。色まで決めている案内は少なく、大阪府の旅券窓口は「白色を推奨します」としています。白系の壁は影や色むらが目立ちにくく、あとで背景色を置き換える場合も切り抜きがきれいに出やすい、という扱いやすさがあります。色の使い分けは背景色の使い分けの記事にまとめています。

気をつけたいのは服との色の差です。パスポートの不適当な例には「写真の背景と同じ色の服を着ているため、背景との境界が不明瞭である」が挙がっています。白い壁の前で白いシャツ一枚になると、肩の線が背景に溶けてしまいます。

光の当て方|自然光と室内の照明

顔全体に均一に光が当たっている状態が理想です。窓からの自然光を正面、またはやや斜め前から受ける位置に立ち、窓を背にする逆光は避けます。晴れの日の直射日光は影が濃く出るので、レースのカーテン越しの光か、曇りの日の窓際のほうが扱いやすくなります。

夜に撮る場合、天井の照明1灯だけだと、鼻やあごの下に影ができやすくなります。デスクライトを顔の正面やや上に置き、あごの下に白い紙を持って光を跳ね返すと、影が薄くなります。電球色と昼白色が混ざると肌の色が不自然になるので、照明の色はそろえます。

フラッシュは使いません。マイナンバーカードの不適切な例には「瞳がフラッシュ等により赤く写っている」があり、正面から強い光を当てると顔が白く飛ぶ原因にもなります。

スマホの構え方|距離・レンズ・インカメラと外カメラ

スマホのカメラは広角のため、顔に近づきすぎると鼻が大きく、輪郭が膨らんで写ります。腕を伸ばした自撮りの距離では、この歪みが出やすくなります。スタンドに固定して1m前後離れ、足りない分はズームで寄ると、実物に近い顔の形になります。

インカメラと外カメラの使い分け

インカメラは画面を見ながら表情を確認できるのが利点です。一方で、多くの機種で外カメラより画素数が少なく、暗い部屋ではノイズが出やすくなります。一人で撮るならインカメラ、撮ってくれる人がいるなら外カメラ、と分けると迷いません。

インカメラで撮った写真は、機種や設定によって左右が反転したまま保存されることがあります。大阪府の旅券窓口は、スマートフォンの自撮りで画像が反転している写真を「不適切な写真であり、受付できません」と明記しています。分け目やほくろの位置を鏡ではなく実物と比べ、反転していたら設定を切り替えて撮り直してください。

オフにしておく機能

背景をぼかすポートレートモード、美肌フィルター、顔の形を変える補正は、撮影時にはオフにします。パスポートでは「画像を加工するなど画像処理をしている」写真が不適当とされ、マイナンバーカードも「対面での本人確認に支障をきたす加工が施された写真は不可」としています。明るさの調整も、実物の顔色から離れない範囲にとどめます。

一人で撮るときと、誰かに撮ってもらうときの違い

一人で撮る場合、セルフタイマーをセットしてから所定の位置に移動する必要があり、構図や表情を画面で確認しながら微調整するのが難しくなります。撮影後にその都度スマホを確認し、傾きや構図のズレがないかをチェックしてください。この確認を省くと、あとで全部撮り直しになりがちです。

誰かに撮ってもらう場合は、その場で画面を見せながら「もう少し右」「あと少し上」と指示を出せるため、構図の精度は上がります。ただし撮る側がスマホを斜めに構えていると、被写体が水平に立っていても写真では傾いて見えることがあります。撮る側にもカメラを床と垂直に構えてもらうよう伝えておくと安心です。

撮り終えたら、撮影に関わっていない人にも一度見てもらいます。本人は髪の分け目や表情の硬さに目が行きがちで、背景の小さな影や肩の傾きは他人のほうが先に気づきます。子どもや高齢の家族を撮る場合は、視線がカメラに向くよう声をかけながら撮ると自然な表情になりやすくなります。子どもの撮り方は子どもの写真の撮り方でも扱っています。

服装・髪・表情の整え方

服装

えりのある服や、背景と色がはっきり違う服を選ぶと、顔と肩の輪郭が分かりやすくなります。マフラーや大ぶりのアクセサリー、タートルネックで首元が隠れないようにします。無地の落ち着いた色のほうが、顔の印象が服に負けません。用途別の選び方は男女・シーン別の服装の記事を参考にしてください。

髪とメガネ

前髪が目にかかる、髪で顔の輪郭が隠れる、といった状態は、パスポートでもマイナンバーカードでも不適当な例に入っています。前髪はピンで留めるか横に流し、耳まわりの髪も輪郭にかからない位置に整えます。前髪やまとめ髪の整え方は髪型の記事で詳しく扱っています。

メガネは、フレームが目にかかる、レンズに照明が反射する、色付きレンズ、のいずれかに当たると受け付けてもらえません。パスポートの案内は「眼鏡を外した写真を推奨」としています。かけたまま撮るなら、顔を少しだけ下に向けるか照明の位置をずらして、反射を消してから撮ります(メガネの反射と写り込みを防ぐ記事)。

表情

口を閉じ、歯を見せない自然な表情が基準です。パスポートでは「笑顔などにより歯が見えている、口角が極端に上がっている」写真が不適当とされています。無表情だと硬く見える人は、口角をほんの少し上げる程度にとどめます。目線はレンズに向け、画面を見ないようにします(口角と目線の作り方)。

失敗しやすい点と対処

自宅撮影でよく起こる失敗と、その場でできる対処をまとめました。多くは公的機関の「不適当な写真の例」と重なっています。

失敗しやすい点原因対処
背景や顔に影が出る壁が近い、光が一方向からしか当たっていない壁から50cm以上離れる。光源を正面かやや斜め前に置き直し、白い紙で影を起こす
顔が暗い逆光窓を背にせず、光を正面から受ける位置に移動する
傾く・顔が片寄る手持ち撮影でカメラの水平が崩れているスマホを固定し、床と垂直に構え直す。水平を確認してからタイマーで撮る
鼻や輪郭が大きく写るカメラが顔に近すぎる1m前後離れてズームで寄る
顔が大きすぎる・小さすぎるカメラとの距離と構図頭の上と肩が入る程度の余白で撮り、サイズ合わせは印刷時に行う
左右が反転しているインカメラの保存設定実物と見比べ、反転していたら設定を変えて撮り直す
背景に物や柄が写り込む壁の面積が足りない広めの壁の前まで移動するか、白い布を大きめに張る
ピンぼけ・手ぶれ手持ちでシャッターを押している固定したうえでセルフタイマーを使う
前髪が目にかかる撮影中に髪が落ちてくる撮影直前にピンで留め、鏡で左右のバランスを確認する
メガネが光る照明とレンズの角度照明の位置を変えるか、メガネを外して撮る
表情が硬い・口が開いている1枚だけで決めている何枚か続けて撮り、自然な1枚を選ぶ

どれも撮影後にその場で気づける失敗なので、1枚撮るごとに拡大して確認する習慣をつけると、後戻りが少なくなります。撮った写真に納得できないときの判断基準は撮り直しの記事で整理しています。

まず5枚撮って選ぶという進め方

1枚だけで完璧を狙うより、まず5枚ほど撮ってから選ぶほうが現実的です。表情や姿勢は毎回わずかに変わるため、複数枚の中から一番自然に見えるものを選ぶほうが、結果的に仕上がりのばらつきが少なくなります。

選ぶときは、画面で拡大して次の順に見ていきます。

  1. 顔が正面を向き、左右に傾いていないか
  2. 背景に影・柄・物が写っていないか
  3. 目がはっきり開き、前髪やフレームがかかっていないか
  4. ピントが目に合っていて、ぶれていないか
  5. 頭の上と肩まわりに、切り抜きに使える余白があるか

撮り直しが前提だと考えれば、1枚目で焦って構図を決め込む必要もありません。5枚とも同じところで失敗しているなら、表情ではなく光か距離の問題なので、立ち位置から見直します。

撮った写真を規格サイズにしてコンビニで印刷する

撮影が終わったら、写真を提出先のサイズに合わせて印刷します。マイ証明写真を使う場合の流れは次のとおりです。会員登録もアプリのダウンロードも要りません。

  1. ブラウザでマイ証明写真を開き、撮った写真をアップロードする
  2. 用途(履歴書・パスポート・マイナンバーカードなど)からサイズを選ぶ。一覧にないサイズは縦横のミリ数を入力できる
  3. 顔の位置を合わせ、必要なら背景を証明写真でよく使われる色に置き換え、美肌補正をかける
  4. 画面に出るQRコードか印刷番号を控える(発行から3日間有効)
  5. コンビニのマルチコピー機で読み取らせ、写真用紙に印刷する

作成までは無料で、料金はコンビニで印刷するときだけかかります。L判の写真用紙1枚に選んだサイズが並んで出てきて、履歴書サイズなら4枚で200円です。印刷できるのはセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマートなどで、店ごとの操作はコンビニで証明写真を印刷するにまとめています。作成は何度でもやり直せるので、プレビューで気になる点が見つかったら、撮り直してからもう一度作れます。

補正は、提出先の加工ルールの範囲にとどめるのが前提です。背景の置き換えや肌の明るさの調整はよく使われますが、顔の形や目の大きさが実物と違って見えるほどの補正は、パスポートやマイナンバーカードでは受け付けてもらえない可能性があります。AIによる自動補正は撮影条件によって結果が変わるため、印刷前にプレビューで実物との差を確認してください。スマホ撮影から印刷までの細かな手順はスマホで撮影から印刷までの全手順にもあります。

自分で撮るのが向かない場面

自宅撮影は安く、時間を選ばない反面、光・距離・背景の管理をすべて自分で引き受けることになります。次のような場面では、証明写真機や写真館のほうが確実です。

手段向いている場面公式に確認できた内容
証明写真機明るい部屋や無地の壁が用意できない。今日中に紙で受け取りたいDNPのKi-Re-i最上級1,600円セットは「注文完了からプリントまでは最短5分」、撮り直しは4回まで
写真館就職・受験など印象を作り込みたい。撮り方を相談したいカメラのキタムラはスタンダード2,480円(税込)・最短10分から、手作業レタッチ付きは5,780円(税込)・最短1時間
自宅撮影+コンビニ印刷安く済ませたい。深夜や早朝に用意したい。何度でも撮り直したいマイ証明写真は作成無料・印刷は4枚200円

自宅でうまく撮れないときは、何度撮っても同じ影が出る、部屋が暗くてノイズが乗る、のどちらかが原因のことが多く、機械や写真館に切り替える目安になります。料金の比較は機械・写真館・コンビニの料金比較、当日中に用意したい場合は当日仕上げの選択肢の比較を参考にしてください。

よくある質問

三脚がなくても自分で撮れますか。

三脚がなくても、安定した台や積んだ本にスマホを立てかければ代用できます。要るのは、カメラが動かないことと、目線の高さに合わせることの2つです。

家族に撮ってもらうとき、立ち位置はどう決めればいいですか。

撮る側は被写体の正面、目線と同じ高さに立ちます。1m前後離れてズームで寄ると顔の形が歪みにくくなります。構えたときに水平が取れているかも確認してもらってください。

白い服のとき、背景はどうすればいいですか。

白い服に白い壁を合わせると輪郭がぼやけ、パスポートでは不適当な例にも挙がっています。服を変えるか、背景を色の違う無地の布にしてください。背景を切り抜いて色を置き換える場合も、撮影時点で境界がはっきりしているほうがきれいに仕上がります。

背景の色は決まっていますか。

免許証・パスポート・マイナンバーカードの公的な案内が条件にしているのは「無背景」「背景に影や柄がない」ことです。色については、大阪府の旅券窓口が白色を推奨している程度です。履歴書や試験などで提出先が色を指定している場合は、その指定に従います。

インカメラで撮った写真はそのまま使えますか。

使えますが、左右が反転して保存されていないかを確認してください。パスポートでは左右反転した写真は不適当とされています。

撮影から選ぶまでどのくらい時間がかかりますか。

準備が整っていれば、撮影自体は5枚で数分程度です。焦って1枚で決めようとせず、複数枚から選ぶ時間を含めて余裕を持って進めてください。

何か月前に撮った写真まで使えますか。

免許証・パスポート・マイナンバーカードは、いずれも撮影から6か月以内の写真を求めています。以前撮った写真を使い回す場合は撮影日を確認してください。保管と使い回しの考え方は写真データの保存と使い回しの記事にあります。

まとめ

  • 提出先の条件は「正面・無帽・無背景・6か月以内」でほぼ共通。サイズは印刷時に合わせる
  • 無地の背景・自然光・カメラを固定する台を先に揃え、壁から50cm以上離れ、カメラは目線の高さに合わせる
  • 1m前後離れてズームで寄り、ポートレートモードや美肌フィルターは撮影時にはオフにする
  • 1枚で決めず、まず5枚撮ってから影・傾き・目元を見比べて選ぶ
  • 光や背景が用意できないときは、証明写真機や写真館に切り替える

自宅の環境でも、準備と撮り方さえ押さえれば証明写真として十分な仕上がりになります。撮り直しができることを前提に、気負わず何枚か撮ってみてください。

スマホやパソコンの写真から、コンビニで証明写真が作れます。背景の色の変更や美肌補正までブラウザ上で完結し、料金は4枚200円です。

マイ証明写真で作ってみる